知ってよかった!住まいの知識

住まいに関する表彰作品のご紹介第30回すまいる愛知住宅賞
主催:愛知ゆとりある住まい推進協議会・中部経済新聞社

ゆとりある住まいづくりを推進するため、愛知県内で竣工した住宅で、人や地域にゆとりと安らぎを与える工夫がなされた住宅を表彰しています。(敬称略)

講評:審査委員長 古谷 誠章

すまいる愛知住宅賞の審査委員長を務めて10年目となりました。この間の変化でとても印象的なのは、多くの設計者が繰り返し応募をしてくださり、年ごとに確実にレベルを上げた住宅作品をつくられていることです。この賞がそれに貢献できているのだとすれば、選定に携わる者として、これ以上うれしいことはありません。

今年もそれぞれに個性的で、質の高い作品が集まり、現地審査の対象を選ぶのにも苦労しましたし、最終選考でも大変白熱した議論がなされました。思えば愛知県内には、大都市部あり、住宅地あり、郊外あり、田園部あり、またそのいずれでもない特徴ある多様な環境があって、まさに住環境のショールームのような趣があります。今年の愛知県知事賞に選ばれた豊田市に建つ『上郷の家』は、両親の暮らす母屋、既存の納屋とともに庭の畑をとり囲む敷地にあり、隣家も含めての昔からの環境の中にあって、それらに穏やかに調和する独特の風情がありました。飄々とした顔を持つ家ですが、これが建ったことで、その周辺までもがいっぺんに良くなってしまったように思います。不思議な影響力がありました。

一方、こちらも古い母屋と納屋に挟まれて建っていますが、意欲に満ちたチャレンジの集積によって、見事な住宅を完成させたのが『竪の家』です。外部に対して閉ざした顔を持ちますが、一度内部に入るとその光の美しさは荘厳と言えるほどのものがあります。様々な木の素材、そのプロポーションや質感がバランスよく組み合わされることで、洗練された空間をつくり出しています。

審査委員長特別賞に選んだのは『瑞穂の家』です。恵まれた大きな敷地を活かして、三世代の家族がそれぞれに居心地良く暮らせる住まいが、巧みに組み合わされて構成されています。驚いたのは、この設計者がこれまでに入賞した住宅のいずれとも趣の異なった、力量の幅の広さを見せてくれたことです。

第30回を記念して、私が審査に携わった過去10年間の全入選作品の中から選んだ、そのグランプリとも言える記念大賞は『羽根北の家』(2015年)です。改めてすべての入選作を振り返って、この作品ほどその斬新なアイディアに圧倒されたものはありません。サイズの大きな格子梁によって、木造にしてこんなに大胆な無柱空間が生まれています。視覚的には見通せて繋がっていながら、それぞれに区分されている、見たこともないような住宅でした。この賞が総体として、優れた次世代の設計者を育み、新しいゆとりある住まいの創造を目的とするなら、これはその大きな成果であると思います。

愛知県知事賞上郷の家

設計者/吉田夏雄建築設計事務所
吉田 夏雄

上郷の家 1 上郷の家 2

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名古屋市長賞L L HOUSE

設計者/D.I.G Architects
吉村 昭範

L L HOUSE 1 L L HOUSE 2

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住宅金融支援機構 東海支店長賞竪の家

設計者/佐々木勝敏建築設計事務所
佐々木 勝敏

竪の家 1 竪の家 2

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UR都市機構 中部支社長賞連棟の家

設計者/studio velocity 一級建築士事務所
栗原 健太郎・岩月 美穂

連棟の家 1 連棟の家 2

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愛知県住宅供給公社 理事長賞House NI-裏とオモテと境界-

設計者/1-1 Architects 一級建築士事務所
神谷 勇机・石川 翔一

House NI-裏とオモテと境界- 1 House NI-裏とオモテと境界- 2

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名古屋市住宅供給公社 理事長賞丁田町の家

設計者/co2works一級建築士事務所
中渡瀬拡司

丁田町の家 1 丁田町の家 2

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佳作 愛知県森林協会長賞加納馬場の家

設計者/スミレ設計室
小林 アツシ

加納馬場の家 1 加納馬場の家 2

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審査委員長特別賞瑞穂の家

設計者/(株)濱田建築事務所
濱田 修

瑞穂の家 1 瑞穂の家 2

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すまいる愛知住宅賞 30回記念大賞羽根北の家

設計者/佐々木勝敏建築設計事務所
佐々木 勝敏

羽根北の家 1 羽根北の家 2

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