各種イベント・コンクール

すまいる愛知住宅賞(第32回)
佳作
徳川山の家

かつて徳川家の山荘があった高台に建つ住宅。
現在は市街化されたものの、この場所を形づくる丘陵や溜池は守られ続け、その頃のおおらかな風景を残しています。
建築はその豊かな自然環境を享受できるよう外へ開放した構成とし視界と光を制御する葦と竹でつくられたスキンを纏うことで居心地がよく風景に馴染むものになると考えました。
・周辺環境と建築の関係
市街化が進んだ今も徳川山町とその周辺は風致地区の指定により自然的環境の維持が図られている。この場所につくる建築は、プログラムからディテールまで人と自然が呼応する作りであり、自然に包まれた空間であってほしいと考えた。
・人と自然が呼応する場所 計画方針:「自然を享受し、自然と調和する建築」
・外の中で暮らす2階
2階は高台の眺望を活かすため東西に大きく開放させた構成としている。
外回りの高い床を室内側へ引込むことで内・外の空間に広がりを与えている。更にリビング・ダイニングの床を周りから一段落とすことで視点が下がり、落ち着きのある「外」に包まれた空間に成るようにしている。
・風景に溶け込む1階
敷地内は元の自然環境を馴染むように既存擁壁の盛土部分を除去し法面を形成。地表はリユースの石畳や砕石・芝で覆い、庭木は雑木林のように仕立ている。
1階は機能的にレイアウトされた生活空間と、2階リビングへ導く誘導的なアプローチで空間で構成されている。
・快適にする自然素材の外装
日射と雨風を遮り環境を穏やかにする葦と竹でつくられたスキン。
周辺環境に馴染む自然素材「葦・竹・木・漆喰」で作られた外装。
環境負荷低減を高める久とバルコニー、高断熱・通気工法の壁と屋根。
・衣替えを楽しむ
簾の更新は、毎年春に家族みんなでやりかえる。簾の色は、季節の移り変わりとともに変化し、冬には枯れ色の風景と建物が同化する。

応募時のパネルはこちら(PDFファイル)

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設計者:川崎建築設計/川崎 拓二、川崎 律子

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